一人暮らしの賃貸物件を探す時の条件に【バストイレ別】を重視する人は一昔前に比べて大幅に増加しました。
また、築年数の新しい物件は建築時にバストイレ別に設計されることが一般的になってきたため、築年数の新しい物件を選ぶと必然的にバストイレ別のお部屋となるようになりました。

そこで、今回の記事ではバストイレ別の物件のメリットとデメリットを解説していきます。

特にこれから一人暮らしを始める方は本記事を参考にしてお部屋探しを進めて頂ければ幸いです。

Contents

バストイレ別とは?

バストイレ別とは文字通りバス(浴室)とトイレが個別になって独立していることです。

「当たり前では?」と思う人もいるかもしれませんが、賃貸物件はバスとトイレが同室にされていることが当たり前のように建設されていた時期があったのです。

勘違いされるユニットバス

よくお部屋探しをされているお客様に「ユニットバスはNG」という人がいます。
こういったお客様がおっしゃっているユニットバスとはバストイレ同室のことを指しています。

しかし、バストイレ別でもユニットバスが使用されていることがあります。
特に1990年代から現在までの賃貸物件はバストイレ別・同室に関わらずユニットバスが使用されていることがほとんどです。

ユニットバスとは

ユニットバスとは工場で壁や床、天井、浴槽、トイレなどをあらかじめ製造し、あとは現場で組み立てるだけで完成する浴室のことを言います。

バストイレが別か同室かは関係ないのです。

バストイレ同室のユニットバス

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ユニットバスというと浴槽とトイレ、そして洗面台が同室にあるものを思い浮かべる人が少なくありません。
これを『3点ユニットバス』といいます。

1990年代から2000年代初めごろまでは単身向け住宅に限らず、2DKの間取りにも採用されることがありました。

 

バストイレ別のユニットバス

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2000年代中頃から単身向けの賃貸物件でも採用されることが多くなったのがバストイレ別です。
ユニットバスは浴室の事なのでバストイレ別の場合のトイレ室はユニットでないことがほとんどです。

※注:なかにはユニットトイレといわれるものもあります。

このユニットバスには浴室の中に洗面台が一体となっているタイプと、洗面台がなく浴室だけのタイプがあります。
洗面台があるものを2点ユニットバスといいます。

このようにユニットバス=バストイレ同室ではないことを覚えておきましょう。

 

 

生活する上でバストイレ別のメリット

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ユニットバスの種類を覚えたところで次はバストイレ別のメリットを解説します。

3点ユニットバスと比べながらメリットを解説しますので、参考にしてみてください。

 

浴室を浴室として使用できる

バストイレ同室のユニットバスは浴槽のすぐとなりはトイレとなるため体を洗うためのスペースは確保されていません。
入浴時はトイレ側が水浸しにならないように浴槽とトイレの間に防水カーテン(シャワーカーテン)を閉め、浴槽内でシャワーを使用して体を洗い流します。

バストイレ別であれば水撥ねを気にせずに浴槽の外側でシャワーを使用できますし、湯船に浸かることもできます。

バストイレ同室はトイレを兼ねた浴室空間となるので浴室でもあり、トイレでもあります。

浴室を浴室専用として使用できるのがバストイレ別の最大のメリットといえます。

ゆっくりと湯船に浸かれる

バストイレ同室でも湯船に浸かることはできます。
しかし、体を洗う行為をどのようにするか考えなければいけません。

例えば体を洗ってから湯船に浸かるとしたらトイレの前や横で体を洗うことになります。
この場合トイレ周辺が水浸しになります。
他に湯船に浸かった後に排水しながらシャワーで体を流す方法もありますが、いずれにせよ面倒ですよね。

バストイレ別であればこういった面倒がなく、湯船の湯を毎回抜かずに翌日にも利用できます。

特に湯船に浸かりたいという人は面倒なく、またトイレが横にないので心理的にもゆっくりと浸かることができます。

清潔な浴室環境を保ちやすい

バストイレ同室の3点ユニットバスではシャワーを浴びる際にシャワーカーテンを使用します。
このシャワーカーテンは防水ではありますが、シャワー後のユニットバス内は湿気が多いため乾きづらくなります。

シャワーカーテンには水滴はもちろん、石鹸カスなども付着するため使用後はしっかり洗い流し、換気扇はしばらく回しておきます。
そこまでしてもシャワーカーテンにカビが生えてしまい不衛生となることがありますので、清潔に保つためには注意が必要です。

バストイレ別の浴室でも定期的な掃除は必要ですが、ユニットバスに比べて清潔な環境を保つことはそれほど難しくないでしょう。

バストイレ別だからデメリットが生じることがある

バストイレ別を好む人はいても、バストイレ同室を好む人は少ないでしょう。
しかし、バストイレ別にもデメリットはあります。

最後にバストイレ別の賃貸物件のデメリットを解説しますので、自分の希望するライフスタイルにあわせたお部屋探しができるように参考にしてみてください。

バストイレ別の物件に比べて家賃が高くなる

バスとトイレを別に設けることは同室にするよりも設備や施工の費用が高くなってしまいます。
また、バストイレ同室に比べてメリットの多いバストイレ別の物件は人気があります。

こうした理由からバストイレ別の物件は同室の物件に比べて家賃が高い傾向にあります。

賃貸物件を探しているエリアではバストイレ別の物件は見つからなくても同室なら見つかることもあります。

バスとトイレが別になることで部屋部分が狭くなる

アパートやマンションなど室内の広さを示す専有面積は居室部分だけでなく、キッチンや廊下、収納、浴室、トイレの部分も含まれています。

3点ユニットバスの面積と、バストイレ別のユニットバスの場合、どちらのユニットバスも面積はほとんど同じ広さです。
そのため、バストイレ別の場合は同室に比べトイレの面積を別途必要とします。

室内全体の面積が同等の場合はバストイレ別の方が居室スペースは狭くなってしまいます。

例えば室内全体の面積が20㎡の場合

バストイレ同室の居室スペース:6畳
バストイレ別室の居室スパース:5畳

このようにバストイレ別のメリットを選ぶと、居室スパースが狭くなるといったデメリットが生じます。

まとめ

賃貸選びでは希望条件を全て叶えることは難しいことがあります。

バストイレ別に固執して選んでしまい、生活費を切り詰めたり、多くの時間を費やす居室部分が狭くてストレスになってしまわないように、賃貸生活をどのように過ごせることが自分のベストなのかライフスタイル全体を考えてお部屋探しをするようにしましょう。