賃貸経営のリスクは「家賃滞納」と「事故」です。

そして「空室」期間が長いとこれもリスクになるので、できるだけ早く入居者が決まって欲しいと願いますよね。
そうこうしているうちに、また別のお部屋が退去、、、また空いてしまうのか、、、

こんなご経験はありませんか?

賃貸経営では
空室=無収入
となるため誰しもが「満室経営」を目指します。

そこで私が思うことがあります。

空室を決める努力はしているけど、現在入居しているかたに長く住んでもらう対策はしているか?
ということです。

先日、10年近く不動産投資をしている会社員Iさんと初めてお会いして次のような相談を受けました。

賃貸経営,悩み,相談

「10年賃貸経営をしているけど1度も満室になったことがないんだよね~、、、。2年契約で更新前にだいたい退去するからその都度原状回復費用がかかってほとんど利益が出ていない。何がいけないのかな~???」

 

物件は神奈川県横浜市にある8世帯の1ルームアパート、築年数は21年。

机上で物件調査をしても特に問題はありません。
入居者間でのトラブルもなし。
今依頼している管理会社も問題なし。
賃貸借契約書の内容も問題なし。  でも、、、
確かに誰も更新しないで入居期間が短い、、、

私がそのアパートを見に行ってみると

  • ゴミ置場が汚い
  • 集合ポストの周りがチラシなどで散乱している
  • 廊下、階段がかなり汚れていて鉄部がさびている

これが原因なのかな~と思っている時に、入居者がお部屋から出てきたので話しかけてみました。オーナーさんの代行で物件に来たということを告げて
「住んでいて何か困っていることや不満はあれば教えて欲しい。」
率直に聞いてみると、入居者の回答はこうでした。

  • 共用部などが汚いのは初めからなので気にしていないけど、友達がお部屋にくると「このアパート汚い」といつも言われるから友達は呼びたくない
  • エアコンが故障した時、管理会社に電話したけど折り返しの電話がきたのが2週間後、修理をしてくれたのが3ヶ月後で夏場はエアコンなしで過ごした。なのでちょっと不信感がある
  • アパートの掃除は誰がしているのか?一度も見たことがない

この入居者の言葉をあなたはどう思われるでしょうか?

築年数が経っていても小綺麗な物件はたくさんあります。
小綺麗にするのは費用負担はありますが清掃を定期的に入れれば解決します。

そして、管理会社のレスポンスが悪いのは、、、担当者と話し合いの場をもつか、管理会社変更で解決しますね。

一言でいうと入居者が「住みづらい」ということです。

「すごく快適」までいかなくても「住みづらい」と思わせない、まではできるはずです。

賃貸経営,入居者不満

 

 

話は変わりますが、オーナーTさんは入居者に対して次のようなサービスをおこなっています。

 

 

  • 入居1年半の時点で「エアコンクリーニング」と「お部屋の簡易清掃」をオーナーさん負担で実施
  • 入居者の誕生日にメッセージカードを毎回送る
  • アパート専用のホームページを作成して不満や要望などを書き込みできるようになっていて、メッセージには必ず返答してできることは改善している

別のオーナーSさんは、1年に1回アパート住民を集めてホームパーティーをおこなっています。

近隣付き合いをしたくないこの時代、入居者に対してどこまで介入すべきか、正直私も迷うことはありますし、上記のサービスを絶対に実施したほうが効果があるとも言い切れません。

入居者の中には上記のようなサービスがあることにより嫌悪感を示すかたもいらっしゃるかもしれませんね。

しかし、安定した賃貸経営を続けるには入居者に長く住んでもらう策を講じないと退去後の原状回復費用ばかりかかり収益は上がりません。

会社経営でも「安定収入」は非常に大事です。
毎月新規のお客さんを集めてばかりでは広告宣伝費用が増え続けつぶれてしまいます。

賃貸経営,改善,策

賃貸経営の場合、「入居者確保」がスッポリ抜けてしまっている場合が多く見受けられますので、入居者に長く住んでもらうためには何をしたらよいのか?を今からでもいいので考えてみることが今後の賃貸経営基盤になります。

 

依頼している管理会社が信頼できるのであれば担当さんと一緒に考えてみるのもいいことですね。

大事なことは「入居者の目線で考える」ことです。
そして行き過ぎた費用はかけないこと

賃貸経営者と入居者の目線は違うのです。